日々の「おいしい」をすくい上げる、木製食器の魅力

スプーンやフォーク、ボウル、プレート、カップ。木でできた食器は、今や当たり前に食卓に並ぶようになりました。

籘芸

見た目のおしゃれさ・可愛らしさに加えて、金属や陶器、プラスチックなどでは感じられない温かさがあり、好んでテーブルコーディネートに取り入れる方も多いのではないでしょうか。

そんな木製食器を多くの方々に届けるため、木材の調達から加工・生産まで行う会社が、三重県桑名市にあります。

「有限会社籐芸(とうげい)」は、インドネシアでの籐の植林と加工技術の育成を支援するために、今から約40年前に創業しました。日本から遠く離れたインドネシアで、木製食器の生産という新たな産業を立ち上げ、自然素材の優しい生活用品で家庭に笑顔を届けたい。その一心で製品を開発し、今ではさまざまな木製食器を販売しています。

籘芸

木を使うと、森が守られる?

一方で、こんな心配をされる方もいらっしゃるかもしれません。

「ものを作るために木を伐ってしまえば、森がどんどん失われてしまうのでは……?」

確かに木を伐らなければ、製品を生産できません。しかし、しっかりとした計画のもとで伐採を進め、併せて植林を行えば、むしろ一本一本の木が育ちやすい環境を作ることができます。

同社でも「木材は人間の手で作ることができる再生可能な持続的生物資源です」という考えのもと、製品開発と並行して木を育む森林の保全、ひいては環境保全活動を積極的に推進しているそうです。

また、籐芸の商品の中には、「オランウータン保護カトラリー」というものもあります。

籐芸では、非合法な森林伐採などから、森から追われてしまったオランウータンを守る活動に協力する「オランウータンセイバーズ」を立ち上げ、一般公募の中から選ばれたロゴマーク入のオリジナルカトラリーを販売。カトラリーの収益の一部をインドネシアで「オランウータンの森 再生プロジェクト」を行う一般社団法人モア・トゥリーズに寄付されているそうです。
※「オランウータンの森 再生プロジェクト」についてはこちらの記事をご覧ください↓
https://moriwaku.jp/learn/5803/

お手入れもしやすく、風合いを楽しめる木製食器

籘芸

実際に商品を手にとってみると、すべすべとやわらかい触り心地に、思わず口元がほころんでしまいます。製品は一つ一つ手作業で仕上げられるため、同じスプーンでも微妙に風合い、表情が異なるのも魅力です。

自然素材ですから、お手入れの手間があるのでは?と思われるかもしれませんが、乾燥機の使用や長時間の浸け置きは避けて、他の食器と同様に洗った後にしっかりと乾燥させておけば、十分長く使用できるんですよ!

また熱いものを入れても熱が伝わりにくいので扱いやすく、軽いため持ち運びにも便利。お子さんの使う食器に取り入れる親御さんも多いそうです。

「人と自然に優しい生活を広めたい」

この、創業者の強い想いを土台に、より良い製品を作り続けるだけでなく環境保護にも取り組むなどして、木を取り入れた生活を提案し続けてきた籐芸。その想いが、たくさんの食卓を彩っているともいえるのではないでしょうか?

※有限会社籐芸のHPはこちら http://www.tougei.jp/
※「オランウータンの森 再生プロジェクト」HPはこちら http://orangutans.more-trees.org/