“森のしごと”ってなんだろう?

皆さん、「木のしごと」「森のしごと」と耳にして、どんな職業を思い浮かべますか?

木を伐採し、木材を生産するとともに森林を守る、いわゆる「林業」はなんとなく想像できても、具体的な「しごと」にどんなものがあるのか。想像する機会は多くはないかもしれません。

しかし一言に「木を扱う」といっても、木材を加工する、木材を用いて建物を建築する、木材や建築物を販売するなど、「しごと」の内容は実に多様です。

森林という分野において、さまざまな仕事を展開する企業とその担い手をつなぐ「森のしごとが見つかる! 転職・新卒フェア」なるイベントが定期的に開催されていることをご存知でしょうか?今回は2018年12月16日に、名古屋・伏見で開催されたフェアの様子を紹介します!

当日はフォレストワーカーや森林調査、建材製造・加工、住宅建築や商品企画開発といった川上・川中・川下領域に加え、森林に関する職業に従事する人材を育成するアカデミーを含め計11の企業・団体が登壇しました。

森林業界で働くことを考える参加者の中には、大阪や埼玉などから足を運ぶ人もいるなど、関心の高さがうかがえます。

木の成長を見守るように、人を育んでいく

フェアの概要を説明後、各企業・団体による簡単なプレゼンテーションが行われました。

就職フェア

担当者の皆さんがさまざまな事業内容や職種を紹介する中で、「時間をかけて人材を育て、ともに歩んでいきたい」という想いが、多くのプレゼンテーションに込められていると感じたことが、とても印象的でした。

ただ緩慢に時間をかけて人材を育てていく、といったことではありません。
人材を育てる上で、「時間をかけること」が、前提にあるのです。

「森林から生み出されるすべてのものに、人の手が必要となります」

「木は、何十年もかけて育っていきます。その時間を見据えることは、10年、20年、もっと先を見据えることでもあります。そんな“未来”を、一緒に考えていける人を私たちは求めています」

時間をかけて育つ木と同じように、人材を育てていきたい――――。

もちろん、時にはスピードを求められることもあります。
しかし自然を相手にするため、何もかもが短い時間で効率よく、というわけにもいきません。
だからこそ、これは森林に関する業界ならではの考え方なのでは。そんな風に感じました。

生活も含めて“しごと”と“未来”を考える

就職フェア,森のしごと

プレゼンテーション後は、企業ごとにブースを設けて面談をスタート。

関心を持った業務内容について細かく質問するだけでなく、「寒い土地での生活に不安があります」といった、生活に関する相談をする参加者もいました。

しごとを選ぶ際、「何ができるか」「何をしたいか」だけでなく、「どこ(場所や業界)で働くか」も重要となるのは当然のこと。

日本の“働き方”そのものが変革する中で、「しごと」を選ぶ基準そのものも変わってきています。参加者一人ひとりが、自分の大切にする基準をもとに、活躍の場を検討する姿は真剣そのものでした。

今回のフェアは、新たな気付きを得たりスタートを切ったりするきっかけの場となったかもしれませんね。

ここまで読んで、「森のしごと気になってきた」「私も参加してみたい!」と思った皆さん、朗報です!!
5月12日(日)・19日(日)に『日本中の森の仕事が見つかる!転職・新卒フェア』が開催されます。

就職フェア,チラシ

詳しい情報やフェアのお申込みはこちらへ↓
https://job.moriwaku.jp/news/p1193

 

【執筆者:伊藤成美】