秋の味覚、ドングリ?!

公園でふらりと歩いていると、どんぐりがころり。
たくさんのどんぐりを見つけることができます。
幼い頃、どんぐり拾いに夢中になった方も多いのではないでしょうか。
どんぐりの背比べということわざがあるように、なんだか似たり寄ったりな形をしていますね。

どんぐり

 

どんぐりとはブナ科の、固い果皮をもつ木の実の総称です。
どんぐりというとクヌギやコナラを想像しますが、実はブナやシイ、さらにはクリもどんぐりの仲間なのです。
実になるのに1年かかるもの、2年かかるもの、種類によっても少しずつ形や大きさ、色が異なります。
その中でも見た目の違いが分かりやすいのが、どんぐりの“帽子”や”おわん”といったように呼ばれる「殻斗(かくと)」です。
どんぐり3どんぐり2

下のようにコロンとした殻斗だったり、上のように毛が生えたような殻斗だったり。
近くに落ちている葉や殻斗を見比べながらどんな種類のどんぐりかを見分けることができます。
さて、秋の味覚、クリは言うまでもなくおいしいですよね。
他にもおいしく食べられるどんぐりはあるのでしょうか?

あるんです。
時を遡り縄文時代。実は、どんぐりは人々の生活を支える重要な主食でした。
足元に転がっているどんぐりを食べられるとはなんとすばらしいことでしょうか。
渋みのあるどんぐりが多いので基本的にはアク抜きしてから調理したり、もともと渋みの少ないスダジイやマテバシイを使って調理したりします。
例えば、フライパンで炒ったり、栗ご飯と同じように炊いてどんぐりご飯にしたり。
白玉粉や小麦粉と混ぜてどんぐり団子やどんぐりクッキーも作れちゃいます。

 

どんぐり4
ふだん蹴とばしてしまっているようなどんぐりにもいろんな種類があり、活用方法も様々です。
これから公園へ出かける際は、ちょっとどんぐりの違いを意識すると楽しいお散歩になるかもしれません。

【参考】
伊藤ふくお(2001)『どんぐりの図鑑』トンボ出版.
いわさゆうこ(2007)『コロコロ どんぐり みゅーじあむ』アリス館
いわさゆうこ(2006)『どんぐりノート』文化出版局