木になるスポット「ぎふメディアコスモス」を森ワク流に楽しむ!

「ここにいることが気持ちいい」「何度でも来たくなる」…そんなコンセプトを掲げる施設が岐阜市にあります。2015年7月の開館以来、月平均で10万人が訪れる大人気スポット。屋内なのに森の中にいるような木の香りやぬくもりにふれられる素敵な場所を紹介します。

岐阜の山並みに呼応する文化の森

岐阜駅から車で約10分。織田信長公ゆかりの岐阜城をいただく金華山をはじめとした山並みに連なるように波を描く屋根が特徴的な建物が、今回の主役「みんなの森 ぎふメディアコスモス」。

図書館や市民活動交流センターからなる複合施設ですが、ここを目当てに県外からも多くの人が訪れるほど他にはない魅力にあふれています。

ぎふメディアコスモスのフォトスポット

屋根と山並みが連なって見えるビューポイント。テニテオにある三角に集まった石が目印。

まず注目されるのが世界的建築家・伊東豊雄さん設計による建物や図書館内にある大きな傘のようなグローブ。ですが!

それについてはさまざまな場所で語られているので省略させていただいて、森ワクならではの視点で“メディコス”(子どもたちの間ではこう呼ばれているそう)を彩る「木」を楽しめる場所をめぐり、紹介したいと思います!

①森の中にいるみたい!

図書館の天井に広がる木製格子屋根

ぎふメディアコスモスの木製格子屋根

まずは施設2階にある市立中央図書館へ。エスカレーターで上がっていくと、ほのかな木の香りが。そして、目に飛び込んでくるのが岐阜県の豊かな森林資源・東濃ヒノキを活かした格子屋根です。

壁による境界がなくフロア全体が見渡せるため、頭上に広がる光景はもう圧巻。それでいて、まるで縦横無尽に枝を伸ばす大きな木の下にいるような開放感や安らぎを感じられるのは、木材特有のぬくもりのおかげかもしれません。

木の自然なしなりが生み出したユニークな木屋根

ゆるやかに波打つ不思議な形状。これが熱加工など施すことなく、木の自然なしなりを活かしたものだというから驚きです。東濃ヒノキ板を現場で1枚ずつ積み重ね、接着剤やビスを用いて強固に取り付けられています。屋根に使用した木材は800立方メートル。丸太約17,500本分が使われているのだとか。

日本全国から集まった街の大工さんが活躍

ぎふメディアコスモス屋根工事の様子

屋根工事の様子(写真提供:ぎふメディアコスモス)

大規模建築でありながら、120mm×20mmという街なかで流通する断面サイズの木材料を使用していることもこの屋根の特徴です。身近な小さい断面サイズの木材料を用いることで、ふだんは一般の住宅を手がける街の大工さんや製材所が参加できるように。地元だけでなく、九州からも大工さんが駆けつけ、最大で1日に130人が作業し、3カ月かけてつくられたそうです。

②まあるい不思議な物体も、木なんです!

親子グローブにあるスペース

岐阜県産の木材のみでできた積み木

子ども用のテーブルとイスがちょこんと可愛い

木屋根を堪能した後は、天井にぶら下がるグローブでゆるやかにエリア分けされた図書館内をめぐります。エントランスから左に進んだ先にあるのが「親子のグローブ」。

その中心、子どもたちが裸足でのびのびできる場所にあるのが岐阜県産ヒノキ間伐材を活用したストランドボードのベンチです。大きなベンチなので0歳~2歳の子が登ったり、座ったりできます。

木製の玩具も発見!こちらは岐阜県産の12種類の木でできています。木にふれながら、やさしい心が育めそう。また本棚の近くには小さくてかわいすぎる机や椅子が!これもちゃんと木製です。
※ストランドボード・・・短冊状やフレーク状の木材切削片を固めたボード

③子どもがうらやましい!児童のグローブ

親子のグローブのお隣にある児童のグローブも木と遊び心がいっぱい。真ん中にある不思議な物体は、児童のための読書スペースで名前は「ころん」。中に入って本を読むことができるのは小学6年生までなので、大人は見るだけだそうです。残念。近くには少し形の違う「ごろん」もいるので、ぜひ探してみてください。(※ころん、ごろんは人工の籐製)

④木々の緑や岐阜城を眺めながら読書できる屋外テラス

せせらぎの並木「テニテオ」

せせらぎの並木「テニテオ」

金華山テラス

お天気が良ければ、ぜひ屋外テラスへ。図書館の本を持ちだして外で読書を楽しむことができるんです。オススメは、せせらぎの並木「テニテオ」に面した並木テラス。

落ち葉が甘く香るカツラをはじめ、シラカシ、シデコブシなど多彩な植栽がつくる四季の風景を楽しめるほか、冬の並木イルミネーションもロマンチックです。金華山テラスでは岐阜城を、ひだまりテラスでは広場のにぎわいを、と気分に合わせて楽しめるのも素敵。テラスごとに木製ベンチや椅子のデザインが違うのも心憎いです。

木の棒が連なった並木テラスのベンチ

⑤木が香る舟に乗って読書する新体験

展示グローブの西側にある「川舟型読書スペース」

開館3周年を記念してつくられたというのが川舟型読書スペース。長良川流域に伝わる伝統工法でつくられた和船には本棚も取りつけられています。子どもも大人も自由に乗りこんで、木の香りやぬくもり、岐阜の伝統や生活文化を体感しながら本を読むという新しい体験を楽しめます

⑥街の人や職員さんに愛されて育つ、しあわせな図書館

ぎふまちライブラリーの本棚

図書館めぐりの最後は展示グローブへ。利用者の方がおすすめの本を紹介する「みんなのライブラリー」は人気でほとんどが貸出中に。近くのお店で展開する街なかの図書館「ぎふまちライブラリー」の紹介や司書さんがつくるご近所MAPなどもあり、みなさんのメディコス愛が感じられます。

⑦こんなところにまで!細かな木づかいが感動的

2階の図書館が注目されがちですが、見どころは1階にも。ルーバー状に吊り下げた天井もヒノキ材。裏に吸音材が取り付けられていて音が広がらないようになっています。他にもあちらこちらにちょっとした木づかいがあり素敵です。

よくある注意看板も、木だとなんだかおしゃ

ベンチを横から見ると、木目がいっぱい!

カウンターの天板やベンチもよく見ると、小さな断面が集まっていることが分かります。これは2階の木屋根のヒノキ材の端材を重ねてつくられたもの。資材を無駄なく使う知恵、端材を何層も重ねて曲げる高度な技術に感動です。

それぞれのお気に入りを見つけられる場所

勉強のために訪れる学生さんもお気に入りの場所があるというほど、メディコスにはさまざまな机や椅子、ベンチがあります。あなた好みのデザインや座り心地、木とも出会えるかもしれません。

また印象的だったのは、子どもから大人まで多くの人が思い思いに過ごしているのに、みんなおだやかな表情だったこと。メディコスというやさしい空間をつくりだしているひとつが、木のぬくもりかもしれないと感じました。

メディアコスモスは紹介しきれないほど魅力満載で、1日過ごせて、何度も行きたくなる施設でした!ぜひ一度、お出かけください!

■おすすめコース

①総合カウンターのグローブ→②親子のグローブ→③児童のグローブ→④並木テラス→⑤川舟型読書スペース→⑥展示グローブ→⑦1階

<ぎふメディアコスモス 中央図書館フロアマップ>


みんなの森 ぎふメディアコスモス
岐阜県岐阜市司町40番地5
開館時間:9:00~21:00 ※中央図書館は9:00~20:00
休館日:毎月最終火曜日、12月31日~1月3日
(ただし、祝日と重なる場合は翌日、また、これ以外に保守点検等で臨時に休館することがあります。)
http://www.g-mediacosmos.jp/