ママと子でゆく『ママトコキャンプ』成功の3つのポイント

今、第3次キャンプブームと言われています。

その大きな要因の一つが、SNSによりいわゆる‟インスタ映え”するキャンプ写真が拡散されたことです。またグランピングのようなラグジュアリーなキャンプスタイルもキャンパーの層を広げ、ママと子どもで行くママキャンプや女性ソロキャンパーも増えています。

森ワクライター兼キャンプ場スタッフ経験者でもある筆者も、これまでさまざまなキャンプ経験を重ねてきました。

高校生の頃、バイクにテントと寝袋を載せひとり北海道へ、流行りのキャンプコミック「ゆるキャン△」の世界を満喫。カナダのユーコンでは雄大な自然に抱かれ野良キャンプ、ヒッチハイクで移動しながらキャンプ場も渡り歩いていました。

夜、トイレに起きるとオーロラが揺らめいている夜空や、湖の対岸でクマが水浴びをしている光景は今でも忘れられません。特別だと思っていたことがキャンプを通じて身近なものになります。

そんな私がキャンプ場で働いていると、ママたちからこんな声が聞こえてきます。

「夏休みに子どもとキャンプに行きたいけど、パパのお休みが合わなくて。私と子どもだけだと不安」
「私はアウトドアが好きだけど、パパは虫が苦手でキャンプには消極的なの」

ママと子どもで行くキャンプに興味はあるけど、漠然とした不安のあるそんなママたちへ。

今回は「ママと子でゆく『ママトコキャンプ』成功のための3つのポイント」を紹介します。

もうパパの都合を気にしなくても大丈夫。子どももママも笑顔になっちゃうママトコキャンプのスタートです!

ポイント1 ‟楽をする”

ここで言う‟楽”とは「程よく手を抜き、気楽に楽しく」ということを意味しています。

日々忙しいママたちがキャンプに完璧を求めると、ただ疲れ果てて帰ってくることになるでしょう。準備も、運転も、設営も、料理も、片付けもなんて、キャンプで「やることリスト」を作ったらあまりの多さに逃げ出したくなるかもしれません。

キャンプ場は近場で十分です。移動時間を短くすることで、滞在を長くすることができ、気持ちにゆとりも生まれます。持ち物はテントと寝袋さえあればOKくらいの気持ちで!何か忘れても、不便を楽しむつもりで気にしないことです。

料理も、“キャンプといえばBBQ”は昔の話。

旅先の道の駅でご当地メニューを食べてもいいし、新鮮な食材を購入し、焚き火で焼いてみるだけでも良いでしょう。枝にウインナーをさして火にかざす、ジャガイモや玉ねぎをアルミホイルで丸ごと包んで焚き火に放り込む、それだけでも十分に非日常のご馳走です。

前日に家でカレーを作り持っていくのもいいでしょう。現地に着いたらご飯を炭火で炊いて、カレーは温めるだけで美味。二日目カレーがアウトドアで味わえます。

ポイント2 ‟頼る”

ママトコキャンプでは、ぜひ周りの人を頼ってください。挨拶ひとつで子どもを見守る目を増やせます。

私の初めてのママキャンプは長男5歳、次男2歳の頃でした。

あるキャンプ場ではそこで出会った子どもたち同士遊び、テント設営の間キャンパーさんが見守ってくれました。森のお散歩をした時はおじちゃんおばちゃんと歩き、長男を抱きあげてクワガタを見せてくれました。些細な出会いにとても助けられ、それは子どもたちにとっても素晴らしい経験になったと感じています。

初めて会った人たちと緑の中でいつの間にか笑い合う、そんな経験は大人にとっても特別です。

ポイント3 ‟子どもにかえる”

普段の生活ではイライラしちゃうこともある私ですが、キャンプでは自分も子どもに返って遊ぶことを大切にしています。テントを張るのも遊びのひとつ。

「どうやったらピンと張れるかな」。

子どもたちとひとつのチームになって考えてみます。

寝床ができたらハンモックをブランコ代わりにゆーらゆら、冷たい小川に足をつけてカニ探し、一緒にゴロリとお昼寝をして、おやつのスイカで種飛ばしゲーム、普段は見られないママの姿に子どもの笑顔もきっと弾けることでしょう。

逆に、‟何もしない”こともおすすめです。

アウトドアチェアに身をまかせ、ただ緑を見つめ風を感じると、木々の香りがしてきます。鳥のさえずりも聴こえてくるでしょう。夜は焚き火を見つめるのもいいですね。

なお、子どものけがや熱などの緊急連絡先や救急セットなどの用意をしておくと安心です。キャンプ場スタッフにもぜひ頼ってください。

 

いかがでしたか?

漠然とした不安が少しずつワクワクに変わってきたでしょうか?車の荷台にテントと寝袋を積み込んで今日にでも、さあ楽しいママトコキャンプへ!


【ライタープロフィール】
宮崎 広恵
自然大好き二児の母。国内海外ソロキャンプ経験あり。森ワクライター兼茨城県しもはじ埴輪キャンプ場(http://npowa-satoyama.com/haniwa-camp)スタッフ。「SATOYAMA CAMP for Girls」企画中。グリーンセイバーマスター・森林セラピーガイド・キャンプインストラクター取得。