47都道府県の柱プロジェクト~香川県②~

有限会社かがわ木材加工センター(香川県)

この「47都道府県の柱プロジェクト」シリーズでは、岐阜県の養老町と輪之内町にある「moriwaku market内で柱材として活用されている各県の木や、その柱材の提供者である事業体について紹介しています。

<香川県の森林・木>
香川県は県土面積が小さいこともあり、森林面積・森林率ともに全国でも下位に位置しています。気候は温暖で、年間日照時間が長く、降水量も少ない(全国46位)ため、成長に多くの水分を必要とするスギなどの樹木が育ちにくい環境でもあります。一方でこの気候条件はオリーブ栽培には最適であるため、日本一の生産量を誇るほど栽培が盛んなのです。

ただ、林業自体は他地域と比較すると盛んではなく、県産材もまだまだ流通していないと言います。そんなこの地において、地元材の活用を広げていこうと取り組んでいるのが、moriwaku marketの柱材を提供していただいた「有限会社かがわ木材加工センター」です。香川県でも地元材利用の機運が高まっていくことが期待できそうですね。

※ 県土面積は全国最小、森林面積は大阪・東京に次いで3番目の小ささ、森林率は全国で37番目

林業不毛の地で地産地消を目指す!

香川県産材の活用に力を入れる「有限会社かがわ木材加工センター」。もともとは昭和30年に創業した「赤松製材所」で山からマツを伐り出し、製材することを生業としていました。しかし、マツノザイセンチュウという害虫被害によりマツが枯れ、木材生産ができなくなってしまいました。その一方で、周りの山を見渡してみると、マツ以外に生えているたくさんの木々。こうした地元の木を有効活用していく必要があるのでは、と思い至るようになったと話すのは取締役社長の赤松孝明さん。

現在は木材加工業として、柱や床材などの建築材の製造を行っています。一般住宅はもちろん、小学校などの公共建築物で県産材を使ってもらえるよう積極的に提案を進めています。

 

香川県産材納入事例

中学校校舎での納入事例

また、地元の材を流通させていくためには「仲間を増やすことが大事」だと話す赤松さん。森林組合や伐採などを行う業者、木材加工業者、材木屋などさまざまなプレイヤーと手を取り合い、少しずつ縁をつなげ、活動の輪を広げています。

上記の香川県の木は森ワクマーケット(https://moriwakumarket.jimdo.com/)にて柱材として活用しています。その風合いをぜひ間近で体感してみてください!

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有限会社かがわ木材加工センター
香川県高松市香南町岡16-1
TEL 087-813-9001
FAX 087-813-9002
MAIL e-seizai@mxi.netwave.or.jp
HP http://e-seizai.dreama.jp/

参考文献等)
林野庁/都道府県別森林率・人工林率(平成24年3月31日現在)
http://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/genkyou/h24/1.html
平成28年全国都道府県市区町村別面積調|国土地理院
http://www.gsi.go.jp/KOKUJYOHO/MENCHO201610-index.html
森林・林業・木材辞典編集委員会(1993)「森林・林業・木材辞典」