47都道府県の柱プロジェクト~佐賀県~
西部木材工業(佐賀県)
この「47都道府県の柱プロジェクト」シリーズでは、名古屋・伏見にある「moriwaku cafe」と岐阜県の養老町と輪之内町にある「moriwaku market」内で柱材として活用されている各県の木や、その柱材の提供者である事業体について紹介しています。
<佐賀県の森林・木>
九州の気候は温暖多雨のため、林木の生育に恵まれていると言えます。そんな九州の中に森林の人工林率が一番高い県があるのですが、どこだと思いますか? 実は、佐賀県は人工林率が66%を占め、全国で一番人工林率が高いんです。(林野庁データ、平成24年3月31日現在)そのため、佐賀県の森にはスギやヒノキといった針葉樹が多く植林されています。
今回、柱に選ばれたのは針葉樹であるスギ材です。このスギ材は西部木材工業で低温乾燥させたもの。一般に主流となっている高温乾燥では材の色が黒っぽくなってしまったり、焦げたような匂いがしたりと木材そのものの質感が失われてしまいます。しかし、低温乾燥であれば自然の状態に近い色・ツヤ・香りとなり、心地良さを五感で楽しめる材に仕上がります。
丁寧な仕事と無駄のない木材利用を
「西部木材工業」では、国内の材木店への卸しや地元の工務店・建設業者などへ建材を販売しています。1974(昭和49)年に設立したこの会社は創業40年を超えており、佐賀市久保田町で製材を行ってきました。以前は外国からの輸入材を扱うことが多かったですが、最近では地産地消ニーズの高まりからか、佐賀県産・佐賀市産のスギやヒノキの製材、乾燥、販売も増えてきています。さらに、長さ最長12m、幅1,200mmまでの特殊なサイズにも対応できる製材力も自慢の一つです。製材した背材※は粉砕し畜産用のおがくずを生産しています。そのため、おがくずまで入れるとほぼ100%、山から搬出された丸太を無駄なく利用することができています。丁寧な加工と無駄のない木材利用で、顧客のニーズに応じた木材製品を提供しています。
「地元の材を使うことで、地域の暮らしを豊かにするお手伝いができれば」と話すのは西部木材工業の福田健一さん。消費者から求められるものに応え続けてきたからこそ、新たに感じる想いがあります。
※ 「背材」:丸太から製材品を製材し、残った部分。
上記の佐賀県の木は森ワクカフェ(https://bit.ly/2K2wHfc)と森ワクマーケット(https://moriwakumarket.jimdo.com/)にて柱材として活用しています。その風合いをぜひ間近で体感してみてください!
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西部木材工業
佐賀県佐賀市久保田町大字久富3400-2
TEL 0952-68-3205
MAIL kogyo@city.saga.lg.jp
HP http://seibumokuzai.com