47都道府県の柱プロジェクト~兵庫県~

木原木材店(兵庫県)

この「47都道府県の柱プロジェクト」シリーズでは、名古屋・伏見にある「moriwaku cafe」と岐阜県の養老町と輪之内町にある「moriwaku market」内で柱材として活用されている各県の木や、その柱材の提供者である事業体について紹介しています。

<兵庫県の森林・木>
森林率67%と比較的森林資源に恵まれた兵庫県。荒廃が進む里山林に対して日本で初めて「環境林」としての役割を位置づけ、森林の整備に取り組んだ県でもあります。全国的に早い段階から「環境保全機能」「文化的機能」などの、森林の公益的機能に着目してきたことも特徴の一つです。現在は県で策定された「新ひょうごの森づくり」をもとに、間伐の100%実施を目指す「森林管理100%作戦」などを実践するべく活動を進めています。

柔軟な発想で丸棒を活用していく

20170803214348

20170803214412

20170805110625

丸棒の生産を得意とする「木原木材店」。杭などの土木用資材、柵やベンチなどの公園用資材、造園・園芸用資材、足場材などを生産・販売しています。間伐材の有効利用にも力を入れており、加工度を高め、より多くの量を使ってもらえるよう工夫を重ねてきました。4台の丸棒加工機と原木在庫(小径木3万本以上)を持ち合わせ、より良い製品作りに努めています。近年では、土木用・建築用資材として「治山工事(植林階段)」「河川工事(親水公園)」「建築工事(足場組み)」などにも間伐材が積極的に活用されるようになりました。思い返してみれば、色々なところで丸棒が使われているのを目にしているはずです。丸太で組んだ階段や立て看板、プランターなどなど。同店ではインディアンテントの支柱として納材したこともあるのだとか。考え方次第では色んな使い方ができそうですね。

“木材産地の木材会社が元気であること”が“山を守る”ことにもつながると考え、自社の事業活動自体が環境保全活動だと自負しています。需要の減少や木材価格の下落など厳しい状況が続く木材業界ですが、「何とか生き残る道を切り開きたい」との思いを持ちながら、実直に試行錯誤を続けています。

上記の兵庫県の木は森ワクカフェ(https://bit.ly/2K2wHfc)と森ワクマーケット(https://moriwakumarket.jimdo.com/にて柱材として活用しています。その風合いをぜひ間近で体感してみてください!

=====================
木原木材店
兵庫県多可郡多可町加美区寺内88番地
TEL 0795-35-0516
HP http://www.kihara-wood.jp/

参考文献等)
兵庫県農政環境部(2017)「平成27年度 兵庫県林業統計書」
兵庫県/新ひょうごの森づくり(第2期対策)【県民総参加の森づくり】https://web.pref.hyogo.lg.jp/nk21/af15_000000001.html