伯耆富士「大山」

標高1,729mの「大山(だいせん)」は中国地方最高峰。山頂に雪が積もっている様子がまるで富士山のように見えませんか?その姿から“伯耆富士”(ほうきふじ)とも呼ばれ親しまれています。また、大山は百名山の一つにも選ばれていて、春先から秋ごろまでは登山やキャンプで賑わい、冬にはスキーが楽しめます。さらに、近くには牧場、アスレチック、ゴルフ場などもあり家族で楽しむこともできます。特に、大山の牛乳やソフトクリームは味がギュッと詰まっており、濃厚な味わいがたまりません!夏の暑い日にはうってつけのデザートです。

大山寺開山1300年祭!


大山は、その雄大さから古来より信仰の対象になっており、神聖視されてきました。その厳格ぶりは一般の人々を寄せ付けないほど。明治の中頃までは一般の人々の入山が禁止されていました。しかし、今では鳥取県の指折りの観光地として人気を集めています。
そんな大山にとって2018年はとても熱い年です!なんと2018年で「大山寺(だいせんじ)」は開山1300年!(開山とは主に山間に寺院が建立されること)
開山から1300年の月日が経とうとしている鳥取県では大山と絡めたイベントで大きな賑わいを見せています。天体観測といった自然系のイベントや伝統行事、食などのイベントが盛沢山。これから開催される大山でのイベントをぜひチェックしてみてください。

大山の生い立ち

大山は中国地方では数少ない火山の一つ。富士山のようにも見える大山ですが、古い火山に、新しい別の火山がかぶさるようにできた火山なので富士山のでき方とは少し違います。また、大山は、見る方向によって姿を変えることで有名です。富士山のように見えるのは西側方向から見たときの景色。北、南側から見てみるとその姿がガラリと変化します。北側と南側の斜面は激しい崩落でとても険しい様相です。地元の人はその姿から、“北壁”、“南壁”と呼んでいます。見る方向で変化する大山の景色も見どころの一つです!

さらに、大山は西日本最大級のブナ林があることでも有名です。加えて、珍しい植物をたくさん見ることもできます。「ダイセンキャラボク」はその一例です。国の特別天然記念物に指定されており県の木としても知られています。大山に広がるダイセンキャラボク純林は植物好きには必見です。この他にもまだまだダイセンと名の付く面白い名前の植物がたくさん!新緑のブナ林や珍しい草花の出会いにあふれている大山へ足を運んでみてはいかがでしょう。

参考文献)
大山自然歴史館(2015)『-写真集-大山地域の希少植物』
大山・日野川・中海学委員会(2009)『大山・日野川・中海学テキストブック』
山陽新聞社(1992)『大山 その自然と歴史』 山陽新聞社
内田修・瀬尾央・佐古清隆(1996)『空撮 日本百名山』山と渓谷社