針葉樹が多い人工林 広葉樹が多い天然林 魔法みたいに変身するってほんと!?

日本は世界有数の森林大国です。日本の国土面積が3779haに対し森林面積は2510ha。日本の約3分の2を森林が占めていることになります。先進国の中でも森林率が3位という、世界有数の森林国といえるのです。

今では間伐材や国産の木を積極的に使おうという傾向にあります。森林にとっても環境にとってもその方が良いからです。ただ、どんな木でも十分な資源になるわけではないのです。木の種類によって、資源として重宝されるものとそうでないものに分かれることを皆さん知っていましたか。

日本の木は大きく分けて、「針葉樹」と「広葉樹」の2種類があります。マツやスギのように細長い葉を持つものが針葉樹。サクラやカエデのように広い葉を持つものが広葉樹。このような特徴があるため、同じ面積の土地があっても、針葉樹より広葉樹の方が植えられる木の数が少なくなってしまうのです。

針葉樹

昭和の第二次世界大戦の復興で木材需要が増加した際に、伐採跡地に人工林として植えられえたのは大半が針葉樹でした。それもそのはず、木材需要が急増して広葉樹と針葉樹のどちらを植えるかとなったら、同じ面積でも多く植えることのできる針葉樹が積極的に使われたのでしょう。

そのため、針葉樹の9割は人工林、広葉樹の8割以上は天然林という割合になっています。

ただ、針葉樹と広葉樹、資源として重宝するなら広葉樹の方が人気が高いのです。しかし広葉樹が植林されることはほとんどない。成長が遅いからです。そうなると広葉樹は必要とされているのに、その数が追い付いていないという事実があげられます。

広葉樹

そこで!!!!
数多い針葉樹を広葉樹に変身させるなんて、そんな魔法が使えたらこの問題解決するのでは????

あるんです。実はそんな魔法のようなニュースを見つけたんです。

針葉樹を広葉樹に変えてしまう。ケボニー化という方法です。

簡単に説明すると、サトウキビやトウモロコシなど農業廃棄物から抽出した物質を針葉樹材に加圧加熱しながら含浸させるのだそう。柔らかい針葉樹材の細胞壁に染み込ませると重合して、木質成分の一つヘミセルロースが増えたような状態になり、広葉樹材のような硬い材質になるという。

このケボニー化技術は、カナダのシュナイダー教授が発明し、数年前からノルウェーで製造が始まり市販されるようになった。主にラジアータパインやスコッチパイン材をケボニー化してウッドデッキや屋根、桟橋、変わったところではギターやカトラリーなどの食器類にも使われる。これらの品質は30年保証がつけられるという。日本への導入例はまだわずかだが、保育園や個人邸のデッキなどがある。

出典:http://blogos.com/article/210874/

なんと、、、!!

青空

日本に多くあるスギの需要を伸ばすために、合板やバイオマス燃料への利用など多くの方法が考えられています。このケボニー化もそのひとつです。まだ日本には取り入れられていないとのことですが、いつかいろんな森林を守る方法が出てきて、将来の森を守ることにつながると良いですね。